人質3人を殺害したとされる「イスラム国の処刑人」をFBIが特定
2014/09/26 - 20:00

Jihadi Johnという名称呼ばれているイスラム国の処刑人が殺害したとされる人質は、James Foley氏、Steven Sotloff氏、David Haines氏の3名が現段階で発覚しています。
彼は人質と共に映った映像で、ナイフを持った全身黒ずくめの男として知られていましたが、彼に関する正確な事はあまり判っていませんでした。
しかしFBIによると、これまでの調査によってこの処刑人の身元を特定したようです。
ISIS Hostage Executioner 'Jihadi John' Identified by the FBI
http://www.businessinsider.com/the-fbi-has-identified-the-isis-executioner-who-killed-3-hostages-2014-9
以前まで、この処刑人はJihadi Johnとしか知られていませんでしたが、これまでの調査によって彼はシリアで戦う英国人イスラム国戦士の人質交渉人であり、ラッカでは人質を奪われないようにするガードマンとして戦う人物であると判明しています。
そして、人質の処刑映像にて話す彼の言語は英国訛りであり、そのアクセントから彼はロンドン地区に住んでいたと考えられています。
ラッカで捕らえられた元人質のうちの一人は、ジョンのことを「知的で教育された、イスラム教過激派の敬虔な信仰者である。」と話しています。
AFP通信によると、FBIは彼の身元を特定していると見られていますが、おそらく現段階では彼の逮捕などの情報は公開されることは無く、彼の名前も公開されることは無いかもしれません。
しかし、これによってテロリストのネットワークを落とす、大きな一歩となります。

昨日、シリアに拠点を置くテロ組織、カリフソルジャーズ(Caliphate Soldiers)によってフランスの登山家Hervé Gourdel氏が殺害されていますが、これもまた以前イスラム国がリリースした映像のように、実際の実行場面は映像に残っていません。
以前に彼らはフランス政府のイスラム国に対する軍事行動を辞めなければ、彼を殺害するとの声明を発表していましたが、昨日になって殺害した映像を公開しています。
今週ではイスラム国が米国メディアの報道や空爆を非難した映像をリリースしており、今回でイスラム国宣伝映像は3つ公開されています。
彼らが公開した映像は映画の予告編風となっており、これらのビデオはどれも死刑執行や攻撃の場面を強調したものになっていません。
理由として、過激な場面を映さずに目的のみを映し出すことで、イスラム国のリクルート活動を円滑に進めることを意図したものであると考えられます。

追記(2015/02/02)
So just who is Jihadi John? Security experts say ISIS executioner with London accent is NOT London Hip Hop rapper
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2741757/So-just-Jihadi-John-Security-Services-say-ISIS-executioner-London-expert-NOT-Hip-Hop-rapper-Maida-Vale.html
So-called 'hip-hop jihadist' who left London to fight in Syria hits out after anti-terror police raid his £1million family home
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2673142/These-kuffar-MI5-raided-mums-house-So-called-hip-hop-jihadist-left-London-fight-Syria-hits-anti-terror-police-raid-1million-family-home.html
FBIが特定した人物が誰であるかは定かではありませんが、現段階でJihadi Johnの正体として
調べによると両親はエジプト出身で、彼の父のAdel Abdel氏はあのイスラム過激派組織アルカイーダに所属していたことが明らかになっており、更に当時のリーダーであったウサーマ・ビン・ラーディンに最も近い幹部の一人であったとのことです。
彼は1998年にケニアとタンザニアのアメリカ大使館が爆破された事件にも関与しており、現在も裁判が行われています。
その過激派の父親から生まれた息子のBary氏も同じく過激な思想に取り憑かれ、昨年から反乱軍として戦うためにシリアへと旅立ったとされています。
以下の映像はBary氏がヒップホップアーティスト「L Jinny」として活動していた頃にリリースしていた「The Beginning」という曲。
Abdel-Majed Abdel Bary "L.Jinny" - The Beginning
https://www.youtube.com/watch?v=k_FZkDXupQM
昨年イスラム国に参加したばかりにも関わらず、イスラム国にとって大きな役割となっている人質の管理人を行わせているのは、父親がアルカイーダの幹部であったことが影響していると思われます。
しかしそれでも黒ずくめの男の正体は100%確定したとは言えず、専門家は現在も特定作業を続けています。
追記(2015/03/28)
これまでAbdel-Majed Abdel Bary氏がJihadi Johnであるとみられていましたが、ワシントンポスト紙はMohammed Emwazi氏が正体であるとレポートし、アメリカとイギリスの治安当局関係者が事実であると認めています。
詳細はハフィントン・ポスト日本語版の記事にて。
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