• 人工甘味料は糖分の吸収に異常を引き起こし、糖尿病や肥満のリスクを上昇させる

    

    人工甘味料は糖分の吸収に異常を引き起こし、糖尿病や肥満のリスクを上昇させる

    アスパルテームアセスルファムカリウムサッカリンスクラロースなど、人工甘味料は我々にとって頼もしい存在であるとされてきました。

    通常、分解された食物の糖分は経口摂取後、小腸の小腸上皮細胞にて吸収されますが、これら人工甘味料は大部分が分解も代謝も受けずに体に排泄されます。更に、人工甘味料は砂糖と同等、あるいはそれ以上の甘みを我々の舌で感じることが出来ます。

    また、虫歯にもなりづらいと言われているなど、人工甘味料はメリットばかりのように見えます。

    ただ、安全性に懸念がされており、いくつかの研究ではこれら人工甘味料には発ガン性があると言われていましたが、再研究の際は問題無いと言われ、日本はそれに追従する形で人工甘味料の使用を続けています。

    しかし、近年の新しい研究では、人工甘味料の摂取はグルコース吸収に異常を引き起こす原因となり、それによって糖尿病や肥満のリスクを上昇させるとの研究結果が発表されています。

    この結果により、研究者は現在の大規模な人工甘味料の使用を見直すべきであると警鐘を発しています。




    Low-calorie sweeteners found in diet drinks RAISE the risk of obesity and diabetes by affecting how the body processes sugar
    http://www.dailymail.co.uk/health/article-2759723/Low-calorie-artificial-sweeteners-RAISE-risk-obesity.html

    Artificial sweeteners may promote diabetes, claim scientists
    http://www.theguardian.com/science/2014/sep/17/artificial-sweeteners-diabetes-saccharin-blood-sugar

    Research Shows Zero-Calorie Sweeteners Can Raise Blood Sugar
    http://online.wsj.com/articles/research-shows-zero-calorie-sweeteners-can-raise-blood-sugar-1410973201


    ワイツマン科学研究所の研究によると、アスパルテーム、スクラロース、サッカリンの3つの人工甘味料を摂取することは、腸に住んでいる健全な微生物を破壊し、より高い血糖値に繋がるとの報告をしています。

    実験で研究者らはマウスに人工甘味料の投与を行い、また、約400人のボランティアテスターにも人工甘味料の摂取を行いました。

    マウスの実験では、人工甘味料の摂取は通常よりも多くの炭水化物を分解するという、異なった挙動をすることを発見しており、 人間のテストでは人工甘味料を摂取したほとんどの人が体内微生物に変化をもたらし、更に体重の増加やグルコース吸収に異常の兆候が現れていたようです。


    2014-09-19-2
    photo by Melissa Wiese


    最終テストでは7人のテスターに1週間、サッカリンの1日許容量を与え続けました。この許容量はダイエットコーラの約40缶を甘くするのに十分な量です。

    テスト後の検査では、7人の内4人が高血糖の状態になっており、マウスの実験で見られた影響を同じように反映していました。

    そして、彼ら高血糖の4人の体内微生物をマウスに移植したところ、マウスは高すぎる血糖値を継続し続けることも明らかになっています。


    2014-09-19-3
    photo by Shardayyy


    この実験により、人工甘味料は体内に住むいくつかの微生物を破壊し、エネルギーを多く吸収させる微生物だけを残すという結果を残しました。

    ケンブリッジ大学の栄養疫学のトップ、Nita Forouhi博士は「人工甘味料は魔法の弾丸ではない。」と話していますが、この論文はまだ確実な証拠とは言えないとも付け加えています。

    ただ、アバディーン大学、栄養学の教授Robert Gordon氏は「彼らの論文はサッカリンが影響をもたらしているのであって、アスパルテームはほとんど影響していないため、人工甘味料とひとくくりにするべきではない。」と述べています。

    サッカリンやアスパルテーム、スクラロースなどの甘味料は、西洋の食事に広く分布し、多くの場合、カロリーをカットや虫歯を予防するために使用されていますが、今回の研究者をはじめ、多くの専門家達はこれら化学物質の大規模な使用の見直しを求めています。

    この研究結果に、英国のソフトドリンク協会のGavin Partington氏やアメリカの甘味料製造メーカーマクニール(McNeil)社、国際甘味協会(International Sweeteners Association)は、研究は「科学的証拠が乏しい」と批判しており、低カロリー甘味料の使用は、肥満や糖尿病のリスクの増加のどちらかにもつながらないと結論付けています。

    eyecatch by Umberto Salvagnin

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