• パソコンやスマホによって引き起こされる「コンピュータビジョン症候群」

    

    パソコンやスマホによって引き起こされる「コンピュータビジョン症候群」

    photo by Neal Fowler

    1日にパソコンやスマートフォンなどを眺める時間が多い人に付き物なのが、「ドライアイ」「眼精疲労」です。

    疲れた場合は目を休める必要がありますが、仕事となればそう簡単に休める訳にはならないのが現状です。

    これらの健康障害は「コンピュータビジョン症候群」と呼ばれており、現代にはこれに該当している人が非常に多く存在しています。

    日本ではVDT症候群(Visual Display Terminal)とも呼ばれています。



    What staring at a screen all day is doing to your eyes
    http://www.vox.com/2014/8/5/5967487/computer-screen-eyesight-vision

    ドライアイや眼精疲労はコンピュータビジョン症候群の最も一般的な症状で、ディスプレイを長時間眺めることで目が乾燥し、簡単に目にダメージを与えます。

    Pacific UniversityのJames Sheedy氏は、「ディスプレイを眺めることでまばたきの回数が減ることに注意しなければならない。」と話し、研究によると、人々は画面を見続けた場合急速にまばたきの回数が減少したと示しています。更に、印刷物でも同じ状態は引き起こされます。そして、まばたきの回数が多くても目の乾燥は引き起こされます。

    また、姿勢によっても悪化する速度は上昇します。

    基本的にディスプレイを見ているときはまっすぐ伸びているので、本を見下ろすよりも目は開かれています。

    それによって外気にさらされる目の面積は増え、結果として目のダメージに繋がってしまうわけです。


    2014-08-07-16
    photo by Seth Anderson


    眼精疲労はコンピュータビジョン症候群第二の症状として多くの人に悩まされている存在です。

    これは目の疲労によって、頭痛や目の痛みが引き起こされますが、これが起こる原因は必要以上に目を酷使した場合に発生します。

    インターネットの発達により多くの情報を得ることが出来ましたが、これによって読むテキストの量が増え、結果的に長い間画面を凝視してしまうことになってしまいます。

    更に、眼精疲労の度合いによっては老眼を誘発するおそれがあります。

    老眼は40代以上の人が目の遠近調節がし辛くなるというケースが多いのですが、近年では20代でも似たような症状に悩まされることが多くなっているようです。

    また、近視になる原因とも言われており、アメリカでは過去30年間で近視に悩む人々が大幅に上昇しており、いくつかの目の専門家は読むテキスト量が増えたのが理由であると答えています。


    2014-08-07-17
    photo by JD Hancock


    眼科医のRichard Yee氏によると、長期的な目の炎症が引き起こされる原因として、マイボーム腺の閉塞にあると話しています。

    重度のコンピューターの使用者はまばたきの回数が減り、それによってマイボーム腺が徐々に縮小されてしまうと考えています。

    マイボーム腺は目の水分が蒸発しないように油の分泌を定期的に行っていますが、分泌量が減ってしまうと目が乾燥して炎症に繋がります。


    読書やコンピュータに依存しながらも目にダメージを与えにくくする方法として、視覚人間工学の博士Jeffrey Anshel氏は「20-20-20ルール」を考案しています。

    彼によると「20分ごとに、自分の机から20フィート(約6メートル)離れて、20秒は他の何かに集中すること。」と語っており、これを実行することで眼の焦点を変更させ、更にまばたきを行うことでダメージを最小限に抑える効果があると勧めています。

    また、目のストレスを抑えるためにも、パソコンのディスプレイは自分にあったものに変更し、20~40インチのものを使う必要があります。

    配置の高さはディスプレイの一番上が目線とまっすぐ合うようにしなければなりません。

    画面を見た際、約15度見下ろす状態になることが最適であると話しています。


    そして、眼鏡やコンタクトレンズも重要であり、自分にあったものを必ず使用しなければなりません。

    最適なものを選ぶことで目の疲労を最低限まで抑えることができるので、定期的に眼科へ受診することを勧めています。

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