• トルクメニスタンに存在する「地獄の門」 その裏側に迫る

    

    トルクメニスタンに存在する「地獄の門」 その裏側に迫る

    トルクメニスタンのアハル州にあるダルヴァザには、40年前ソ連のガス採掘の際に発生したとされる、未だに燃え続けるクレーターが存在しています(地図)。

    そのことから、このクレーターは通称「地獄の門」として呼ばれています。

    この穴の詳細についてはそこまで詳しいことは分かっていませんが、おそらくソ連の科学者が採掘後の穴から発生する有毒ガスを燃焼させるために火を付けたとされています。しかし、この科学者はトルクメニスタンが天然ガス埋蔵量が世界第六位ということを過小評価していた(気付かなかった)のかもしれません。

    今回、ナショナルジオグラフィックと調査団がこの「地獄の門」を調査した記事がありましたのでご紹介します。



    2013年、ナショナルジオグラフィックが資金提供し、調査隊とストームチェイサーGeorge Kourounis氏が初めてこのクレーターの深さと生物の有無を調査。

    深さ調査の結果、幅225フィート(69メートル)深さ99フィート(30メートル)ということが判明しました。

    そして、宇宙と同様にこのクレーター内の過酷な条件でも生物が生き残ることが出来るのかを研究するため、Georgeはクレーターの底から土壌サンプルを入手します。

    サンプル採取後の調査の結果、これらの高温の状況下でありながらもクレーターの底で生存している細菌を発見。ちなみにクレーターの外ではその細菌は発見されなかったとのこと。

    耐熱スーツを着用し、ケブラーハーネスを用いてクレーターへ潜り込むGeorge。
    2014-07-17-13

    サンプル採取の際に地獄の門へ入った時、彼は「奇想天外という言葉では言い表されない。下を見るとまるで別の惑星だった。音はジェットエンジンのようで辺りは火のコロシアムのようにも思えた。」と感想を述べています。

    ちなみに、調査の準備と計画には1年半かかり、調査の許可に調査団の構成、地元の渓谷での練習など多くの準備が必要となったようです。

    練習には実際に熱反射スーツや自給式呼吸器、クライミングハーネスを付けて行われましたが、通常のクライミングハーネスでは中に入った際に熱で溶けてしまうことが懸念されたことからケブラー製のカスタムメイドが作られました。

    また、火の中でパニックに陥らないためにハリウッドからスタントコーディネーターを雇い、数回自身に火を付けたとのこと。

    彼の決死の飛び込みはナショナルジオグラフィックチャンネルでのシリーズ「Die Trying」にて放映されたそうです。

    なお、記事全文ではGeorge Kourounis氏へのインタビューが掲載されています。

    最後に、彼はインターネットで出回っている話(崩壊により70年代にソ連の科学者が火を付けた)ということについて「私が実際に地元の地質学者ら(数十年在住)から聞いた話とは異なっている」と話し、「崩壊が60年代の可能性があり、また、80年代には火は着いていなかったということを確かな筋から聞いているが私は正確には分からないし、その記録を遡って探しましたが、何も存在していないためその一部は依然不明のままだ」とも話しています。



    ・関連リンク

    Q&A: The First-Ever Expedition to Turkmenistan's "Door to Hell"(national geographic)
    http://news.nationalgeographic.com/news/energy/2014/07/140716-door-to-hell-darvaza-crater-george-kourounis-expedition/

    Explorer Moment of the Week(同上)
    http://www.nationalgeographic.com/explorers/explorer-moment-of-week/#/emow-george-kourounis-gateway-to-hell-990_76996_990x742.jpg

    George Kourounis - Explorer/Adventurer & Storm Chaser
    http://www.stormchaser.ca/Stormchaser.html

    eyecatch by nationalgeographic.com

    SHARE!

    各アイコンをクリックするとポップアップします(Feedlyは別窓)。

    ・この記事を「


    | |


    【おすすめ記事】耳にかゆみを感じた男性、診察を受けると「耳の中に生きた昆虫」

    ←前の記事
    まさに絶景!ドローンで撮影した美しい空中写真の数々
    次の記事→
    今季で引退のメジャーリーガー「デレク・ジーター」 彼を讃えるCMが話題
    

    この記事を見た人はこんな記事も見ています

    デスバレー国立公園の動く石「セーリングストーンズ」の謎がついに解明される

    デスバレー国立公園の動く石「セーリングストーンズ」の謎がついに解明される

    「死後の世界」は存在する? 大規模な科学的研究により、共通の事象を発見

    「死後の世界」は存在する? 大規模な科学的研究により、共通の事象を発見

    マリアナ海溝の水深約8000mで「生きた魚と甲殻類を発見」 最も深い場所での発見となる

    マリアナ海溝の水深約8000mで「生きた魚と甲殻類を発見」 最も深い場所での発見となる

    必要なものは乾電池とコイル、磁石だけ「世界一簡単な構造の電車 2」が新たに公開される

    必要なものは乾電池とコイル、磁石だけ「世界一簡単な構造の電車 2」が新たに公開される

    誰もいないのに「幽霊のような気配」を感じる理由

    誰もいないのに「幽霊のような気配」を感じる理由

    「視力によって変化する不思議な絵」の原理

    「視力によって変化する不思議な絵」の原理

    健康的なライフスタイルに変更することで、心臓病の発症率を80%も防ぐことが可能

    健康的なライフスタイルに変更することで、心臓病の発症率を80%も防ぐことが可能

    高齢出産によって生まれた赤ちゃんは「高血圧のリスク」が低い?

    高齢出産によって生まれた赤ちゃんは「高血圧のリスク」が低い?

    数独を行うよりも「2つの言語を話す」方が脳に良い影響を与える

    数独を行うよりも「2つの言語を話す」方が脳に良い影響を与える

    最適な睡眠は「8時間より7時間のほうが良い」かもしれない

    最適な睡眠は「8時間より7時間のほうが良い」かもしれない


    サイエンス」カテゴリーに関連する最新記事

    脳を電極で刺激すると「創造性」をより生み出せるという実験結果

    脳を電極で刺激すると「創造性」をより生み出せるという実験結果

    「メープルシロップ」は抗生物質の能力を向上させる事が判明

    「メープルシロップ」は抗生物質の能力を向上させる事が判明

    地球上の生物の90%以上が死滅した「ペルム紀大絶滅」が再び発生する可能性

    地球上の生物の90%以上が死滅した「ペルム紀大絶滅」が再び発生する可能性

    イタリアの外科医がロシア人男性に「初の人間頭部移植(HEAVEN)」を計画

    イタリアの外科医がロシア人男性に「初の人間頭部移植(HEAVEN)」を計画

    何故我々は「アレルギー」を持っているのか

    何故我々は「アレルギー」を持っているのか

    汗っかきに朗報「汗に反応して良い香りが発生」する香水が開発される

    汗っかきに朗報「汗に反応して良い香りが発生」する香水が開発される

    「視力によって変化する不思議な絵」の原理

    「視力によって変化する不思議な絵」の原理

    「腐肉を食べる動物(腐肉食動物)」は何故病気にならないのか

    「腐肉を食べる動物(腐肉食動物)」は何故病気にならないのか

    飛行機(航空機)内で「携帯電話を使用」してはいけない理由

    飛行機(航空機)内で「携帯電話を使用」してはいけない理由

    ハーバード大学幹細胞研究所が「脳の発達に不可欠」なタンパク質を特定

    ハーバード大学幹細胞研究所が「脳の発達に不可欠」なタンパク質を特定


    新着記事 - 10件

    FF7を「ファミコンで再現」する企画が完了、あらゆる要素がFC仕様に

    FF7を「ファミコンで再現」する企画が完了、あらゆる要素がFC仕様に

    脳を電極で刺激すると「創造性」をより生み出せるという実験結果

    脳を電極で刺激すると「創造性」をより生み出せるという実験結果

    「メープルシロップ」は抗生物質の能力を向上させる事が判明

    「メープルシロップ」は抗生物質の能力を向上させる事が判明

    アド街司会者でお馴染みの「愛川欽也」氏が死去、原因は肺ガン

    アド街司会者でお馴染みの「愛川欽也」氏が死去、原因は肺ガン

    地球上の生物の90%以上が死滅した「ペルム紀大絶滅」が再び発生する可能性

    地球上の生物の90%以上が死滅した「ペルム紀大絶滅」が再び発生する可能性

    スウェーデンの兄弟が世界初「ドーナツを宇宙に飛ばす」挑戦を行う

    スウェーデンの兄弟が世界初「ドーナツを宇宙に飛ばす」挑戦を行う

    宇宙飛行士の父親に向けて娘が「世界最大の自動車文字」でメッセージを贈る

    宇宙飛行士の父親に向けて娘が「世界最大の自動車文字」でメッセージを贈る

    「多用途四輪車(ホンダパイオニア700)でのウィリー走行」での世界記録

    「多用途四輪車(ホンダパイオニア700)でのウィリー走行」での世界記録

    イタリアの外科医がロシア人男性に「初の人間頭部移植(HEAVEN)」を計画

    イタリアの外科医がロシア人男性に「初の人間頭部移植(HEAVEN)」を計画

    TwitterがNTTやDataSiftを含む「全てのデータリセラーとの契約を解除」か

    TwitterがNTTやDataSiftを含む「全てのデータリセラーとの契約を解除」か


    ←前の記事
    まさに絶景!ドローンで撮影した美しい空中写真の数々
    次の記事→
    今季で引退のメジャーリーガー「デレク・ジーター」 彼を讃えるCMが話題